通常の不動産投資と異なる「一口大家さん」とは?そのルールや問題点

「一口大家さん」とは?

マンションの外観

一口大家さんとは、本来は単独所有するような物件を複数口に分割して共同保有する不動産投資商品です。
通常の不動産投資で分譲マンションを保有する場合、一室を区分保有することになり10室ある分譲マンションなら所有者(大家さん)が10人いることになります。

 

一口大家さんは、分譲マンションの区分所有(一室)や一棟を複数の所有者で共同保有することで、少額の資金で手軽に運用できます。
マンションの一室を共同保有するのはリゾートマンションでよく見られる方法ですが、不動産投資を目的にした一口大家さんは、独自のルールを用意していることが多いです。

 

通常の不動産投資(物件の単独保有)に比べて利回りは低く、一口大家さんの平均利回りは2~3%しかありません。
そのかわり空室や不動産価値下落・設備故障などの損失リスクが低いので、銀行貯金よりも高利回りになる理由で始める方が増えています。

 

 

一口大家さんのルール

一口大家さんのルール

提供する業者によってルールは異なりますが、一口大家さんの一般的なルールは以下の通りです。

 

  • 一口あたりの販売単価は50万円前後が相場
  • 平均利回りは2~3%程度
  • 販売元が一括借り上げをして空室時も家賃収入を確保できる
  • 設備故障時の負担は販売元が負担
  • 5年後に販売元が買取するルールがある
  • 中途解約も可能
  • 不動産価値の下落20%まで保証される
  • 大幅な不動産価値が下落すれば元本割れを起こす
  • 不動産価値が高まれば売却益を得られる

 

ひとつの物件を複数の投資家で共同保有するため、通常の大家さんのように自分の裁量で物件を売却することはできません。
一口大家さんは永久に保有することができず、5年程度で販売元に買取してもらうルールが一般的です。
一部で更新できるケースもありますが、販売元(管理者)が更新に応じない場合は満期時に必ず売却しないといけません。

 

一括借り上げになるので保有期間中は家賃収入が保証されます。
5年程度の短期保有なので、アパートの30年一括借り上げのように相場の下落で家賃を減額されることは滅多にないので安心してください。

 

満期時の買取価格は地価公示価格などを元に評価額を算出して精算する流れで、20%程度の不動産相場下落保証が付いています。
そのため、地震や水害など大規模災害の被害を受けない限り、契約時に提示された想定買取価格を確保できる仕組みです。

 

ルール上は不動産価値が高まればプラスアルファの売却益を得られますが、5年の短期保有になるため、取得後に近隣エリアの再開発が決まった場合を除いて不動産価値の高まることはありません。
このように、一口大家さんはローリスク・ローリターンの短期向け不動産投資です。

 

 

 

一口大家さんは悪質?

ターゲットを狙うビジネスマン

一口大家さんの募集に関するクレーム・被害相談が多発したことを受け、2019年2月に東京都が販売業者2社へ是正勧告を行いました。

 

業界全体にネガティブなイメージを与えるニュースになりましたが、一口大家さんのサービス自体に問題があるワケではありません。
東京都が公開した問題点は以下の2点です。

 

  • 一口大家さんの勧誘である意図を伝えずに訪問販売を行った
  • 認知症のある高齢者に対して勧誘して強引に契約した

 

このように強引な勧誘が問題視されました。
不動産投資業者は一口大家さんに限らず一部で強引な勧誘によるトラブル事例があります。近年では、不動産投資業者が起こした不祥事も記憶に新しいでしょう。

 

是正勧告を受けた業者は、被害相談があった方の平均年齢が84.7歳で、判断力の鈍る高齢者をターゲットにしていたことに問題がありました。
しかし、これまで元本割れの損失発生が相次いだ事例はないので、業者選びを慎重に行うことを条件におすすめできる投資法です。

 

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